
ペットショップで犬や猫などを迎えるときは、見た目のかわいさや価格だけで決めるのではなく、販売時の説明、動物の健康状態、契約内容、購入後の対応などを確認することが大切です。
ペットは、迎えた後も長く一緒に暮らしていく家族の一員です。そのため、どのペットショップから迎えるのかは、飼い主にとって重要な判断になります。
この記事では、ペットショップを選ぶときに確認しておきたい第一種動物取扱業登録、販売時の説明、契約内容、マイクロチップ、購入後の注意点について整理します。

ペットショップを選ぶときは、店舗の雰囲気や価格だけでなく、法律上必要な表示や説明が行われているか、動物の状態を丁寧に説明しているかを確認します。
犬や猫などの販売を行うペットショップは、動物の販売を業として行うため、第一種動物取扱業の登録が必要になります。登録を受けている事業者であるか、店舗に必要な表示があるかは、確認しておきたい基本的なポイントです。
また、販売時には、購入しようとする動物の状態、飼育方法、病歴、ワクチン、マイクロチップなどについて説明を受けます。説明があいまいなまま契約すると、購入後に「聞いていた内容と違う」と感じる原因になるため、事前確認が大切です。

ペットショップで犬や猫などを販売する場合、一般的には第一種動物取扱業の「販売」の登録が必要になります。
登録を受けている店舗では、登録番号、登録年月日、有効期間、動物取扱責任者の氏名などを記載した標識を、事業所の見やすい場所に掲示することが義務付けられています。
来店した際には、店舗内に標識が掲示されているか、登録番号や事業者名が確認できるかを見ておくとよいでしょう。
標識や登録番号は、その店舗が動物取扱業者として登録されているかを確認するための手がかりになります。
登録されているから必ず安心というわけではありませんが、必要な登録や表示をきちんと行っているかは、店舗の基本的な姿勢を見るうえで重要です。ホームページに登録番号が掲載されていることもありますが、実際の店舗での表示も確認しておくと安心です。
第一種動物取扱業者には、事業所ごとに動物取扱責任者が置かれます。
動物の管理や販売に関する説明を受ける際には、店舗のスタッフが質問にきちんと答えてくれるか、わからない点を確認してくれるかも大切です。質問しても説明があいまいな場合や、契約を急がせるような対応がある場合には、すぐに決めず、他の店舗とも比較して検討した方がよいでしょう。

ペットショップで動物を購入する際には、購入前に動物の状態や飼育方法などについて説明を受けます。
特に犬や猫を迎える場合には、現在の健康状態、ワクチン接種、既往歴、食事、性格、飼育上の注意点などを確認しておくことが大切です。
説明を受けた内容は、その場で聞くだけで終わらせず、書面、契約書、説明書などでも確認しておきましょう。
犬や猫などの動物を販売する際には、購入者に対して、販売する動物の現在の状態を直接見せる「現物確認」と、飼育方法など必要な情報を伝える「対面説明」が義務付けられています。購入する側も、実際に動物の状態を確認し、生年月日、健康状態、病歴、飼育方法などについて説明を受けたうえで契約内容を確認することが大切です。
写真や動画だけでは、体格、歩き方、目や鼻の状態、毛並み、元気の有無などを十分に判断しにくい面があります。店舗で実際に動物を見たうえで、飼育方法や注意点について対面で説明を受けることで、購入後の生活を具体的に考えやすくなります。
購入前には、動物の健康状態について説明を受けます。

確認しておきたい主な事項は、次のとおりです。
特に、過去に病気や治療歴がある場合には、どのような内容だったのか、今後の通院や治療が必要なのかを確認しておきましょう。
ペットショップやブリーダーなどの販売業者が販売する犬や猫には、原則としてマイクロチップの装着が義務付けられています。犬や猫を迎えた後は、マイクロチップの登録情報を新しい飼い主の情報に変更する必要があります。購入時には、マイクロチップの番号や登録証明書、変更登録の方法を確認しておきましょう。
マイクロチップは、迷子や災害時に飼い主情報を確認するための重要な手がかりになります。購入時に説明を受けるだけでなく、実際に変更登録まで行うことが大切です。

ペットショップで動物を購入する際には、契約内容も必ず確認します。価格だけを見て契約すると、購入後に病気が見つかった場合や、引渡し後にトラブルが起きた場合に、どのような対応になるのかわかりにくくなります。
契約前には、次のような内容を確認しておきましょう。
特に、購入後に病気が判明した場合の対応は、口頭だけでなく書面で確認しておくことが大切です。
ペットショップで説明を受けるときは、口頭だけで判断せず、契約書、重要事項説明書、保証書、領収書などを確認します。
「大丈夫です」「保証があります」といった説明だけでは、後から内容を確認しにくくなります。保証の対象、期間、条件、対象外になるケースなどを具体的に確認しておきましょう。
表示価格だけでなく、実際に支払う総額も確認します。
ワクチン代、マイクロチップ登録関係費用、健康診断費、ペット保険、フードや用品の購入費などが別途必要になることがあります。契約前には、「総額でいくらになるのか」「必ず加入・購入しなければならないものがあるのか」を確認しておくと安心です。

ペットショップを選ぶ際には、店舗の飼育環境も確認したいポイントです。
清掃が行き届いているか、動物が過密に置かれていないか、水や食事の管理がされているか、スタッフが動物の状態を把握しているかを見ておきましょう。もちろん、短時間の来店だけで全てを判断することはできません。しかし、質問への対応や店舗の管理状況から、動物を丁寧に扱っているかどうかはある程度確認できます。
ペットを迎える前には、不安な点やわからない点が出てくるものです。
そのため、質問しやすい雰囲気があるか、説明が丁寧か、購入後の相談にも対応してくれるかを確認しておくと安心です。質問しても答えがあいまいな場合や、すぐに契約するよう強くすすめられる場合には、その場で決めず、時間を置いて検討することも大切です。
ペットを迎えた後には、食事、しつけ、体調不良、動物病院、保険など、さまざまな疑問が出てきます。
購入後も相談できる店舗か、提携している動物病院があるか、体調不良時の連絡先を案内してくれるかなども確認しておきましょう。長く付き合える店舗かどうかは、購入時だけでなく、購入後の安心にも関係します。

ペットショップではなく、ブリーダーから犬や猫を迎えることもあります。
ブリーダーから迎える際にも、登録の有無、飼育環境、親犬・親猫の状態、健康状態、契約内容、保証内容などを確認することが大切です。特に、写真や説明だけで判断せず、実際に犬や猫の状態を確認し、飼育方法や健康状態などについて対面で説明を受けたうえで、契約内容を書面で確認しておきましょう。
また、価格が極端に安いときや、説明が不十分なとき、引渡しを急がせるような対応があるときは、慎重に判断した方がよいでしょう。

ペットショップやブリーダーから動物を迎える際には、確認した内容を記録として残しておくと安心です。
たとえば、次のようなものです。
口頭だけで確認すると、後から内容が食い違う可能性があります。特に、健康状態、病歴、保証内容、追加費用については、できるだけ書面やメールで残しておくと、後から見直しやすくなります。

ペットショップを選ぶときは、価格や見た目だけで判断せず、第一種動物取扱業登録、販売時の説明、動物の健康状態、契約内容、保証内容、マイクロチップ、購入後の対応などを確認することが大切です。
犬や猫などを迎えることは、長い期間にわたる生活の始まりです。購入前に不明点を確認し、説明内容や契約内容を記録として残しておくことで、購入後のトラブルを防ぎやすくなります。
ペットショップを選ぶ際は、第一種動物取扱業の登録、販売時の説明、契約・保証内容、健康状態、マイクロチップなどを確認し、納得したうえで犬や猫を迎えることが大切です。

・東京都葛飾区金町出身。平成21年の開業以来、15年以上にわたり地域の事業者を中心に各種行政手続きのサポートを行う行政書士。
建設業許可、産業廃棄物収集運搬許可、各種許認可申請など、事業者向け手続きにも対応している。行政書士としては珍しい「一級土木施工管理技士」の資格と、建設コンサルタントとしての実務経験を有しており、制度面だけでなく実務の視点からのアドバイスを行っている。
『週刊新潮』『女性自身』『産経新聞』などで取材協力。著書に『行政書士が教える墓じまい・改葬の進め方』(税務経理協会)がある。
これまでのメディア掲載・著書・講演実績は「メディア掲載・著書・講演実績」でご紹介しています。