・相続が発生したが、何から始めて良いか?わからない。というお話をお聞きします。
ここでは、相続手続きの流れについてわかり易く解説いたします。参考にご覧ください。
最初に故人(被相続人)が所有していた財産を確認します。不動産、現金、預貯金、株券、生命保険等の故人の財産に関するもの一式をファイルなどにまとめておきましょう。
次に、相続財産が合計いくらになるのか?確認します。(不動産を所有している場合は、固定資産納税通知書のも確認。)不動産の価格については、路線価等の価格が基準になりますが、正確には補正係数等を考慮して計算する必要がある為、まずは概算でどれくらいの金額か確認しておきましょう。(国税庁のHPで確認できます。)
次に、現金、預金、証券等の有価証券、生命保険等を合計し、概算で基礎控除額を越えるかどうか確認します。
(葬儀費用(みなし相続財産)、故人の入院治療費等は、相続税申告の額から控除できます。)
〇 基礎控除額=3,000万円+相続人1人600万円
例)相続人 妻、子2人の場合=3,000万円 + 600万円 × 3=4,800万円
上記、基礎控除額を明らかに超える場合は、相続税申告が必要になります。(相続開始日から10ヶ月以内)
※基礎控除額を越える方、合計額が正しいか?不安な方、基礎控除額ぎりぎりの方等は、早めに税理士に相談された方が良いかと思います。
次に、銀行、証券会社、保険会社等に連絡し相続が発生したこと伝えます。(電気、ガス、水道、その他、解約する必要があるものも連絡します。)
この連絡を行うことにより、相続手続きに必要な書類が各関係先よりご自宅に郵送されてきます。(銀行口座は、この時点で凍結されます。)
相続手続きを行うには、最初に故人の出生から死亡までの戸籍、住民票の除票を取得します。次に相続人の方の現在の戸籍、住民票、印鑑証明書も取得します。これらの書類が相続手続きを行う場合の基本セットとも言えます。
窓口に行かずに郵送で手続きを行う場合、戸籍等の原本を送りますので、一通の謄本では時間が掛かることになります。その場合、数セットを取得しておくか、又は、法定相続情報を取得しておくと便利です。(法定相続情報一覧図は無料で取得出来ます。)
不動産の相続登記を行う場合は、登記簿謄本、名寄帳、固定資産評価証明書も取得しておきましよう。
相続人全員の協議により、相続財産をどのように分配するか決定します。(遺言書がある場合は、その内容に従うことになりますので、遺産分割協議は不要です。)法定相続分による分配、或は、話し合いにより全て一人の相続人が取得することも可能です。
上記、話合いにより決定し内容について、遺産分割協議書を作成し、署名押印の上で、各自一通保存します。この遺産分割協議書は、銀行手続、不動産相続登記等の際に、他の書類と併せて必要になります。
銀行から郵送された書類に必要事項を記載し、関係書類と共に、銀行窓口又は郵送にて手続きを行います。実際の入金までには2週間程度かかる場合があります。
故人が不動産を所有されていた場合は、所有者変更登記を行います、司法書士に依頼するか、ご自身で法務局に行かれ手続きを行う方もおります。(3年以内の相続登記が義務化されています。)
相続税申告が必要な方は、相続開始日から10か月以内に行います。
年金・保険関係等
最後に故人が所有している家財道具等を整理して一連の相続手続きが完了になります。(故人がアパート・マンション等を賃貸していた場合は、その契約の解除も行います。)
家財道具等については、不用品改修業者等に依頼される方が多いかと思いますが、悪質な業者も中にはおりますので、事前に会社の実績・評判等を確認し、見積書を取得した上で依頼する様にして下さい。
突然襲ってくる相続問題、何から進めれば良いかわからない方もおります。この頁は相続手続きの基本的な事を解説させて頂きました。
もし不明点等がありましたら、お気軽に当事務所までご相談下さい。
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