【2026年版】遺言書作成チェックリスト50項目|作成前・内容・保管の注意点

【2026年版】遺言書作成チェックリスト50項目|作成前・内容・保管の注意点

遺言書を作成・見直す際に確認したい50項目を、作成前の準備、形式、遺言内容、遺言執行者、保管方法に分けて解説します。自筆証書遺言と公正証書遺言の注意点を葛飾区の行政書士が整理します。
行政書士 大塚 博幸
行政書士 大塚 博幸

遺言書作成前から保管・見直しまでを確認する50項目のチェックリスト
「遺言書を作成したので、これで相続の準備は終わった」と考えていても、財産の記載漏れ、相続人への配慮不足、形式の不備、保管方法などによって、希望どおりに手続きが進まないことがあります。


遺言書は、形式上有効であることだけでなく、財産の内容や相続人の状況に合っていること、実際に遺言内容を実行できることまで考えて作成する必要があります。


また、遺言書を作成した後に、家族関係や財産の内容が変わることもあります。過去に作成した遺言書が現在の状況に合っているか、定期的に見直すことも重要です。


この記事では、遺言書を作成する前の準備、形式上の確認、遺言内容、遺言執行者、保管方法などを、50項目のチェックリストにまとめています。


自筆証書遺言を自分で作成する方だけでなく、公正証書遺言を検討している方や、以前に作成した遺言書を見直したい方も、確認用としてご利用ください。


葛飾区で遺言書作成を検討されている方は、まず「【葛飾区】遺言書作成完全ガイド」で、遺言書の種類や作成手順などの全体像をご確認ください。



遺言書を定期的に見直す必要性

以前に作成した遺言書の内容を夫婦で見直すイメージ
遺言書は、一度作成すれば、その後も同じ内容で問題がないとは限りません。


作成後に不動産を売却したり、預貯金の内容が変わったり、財産を渡す予定だった人が先に亡くなったりすると、遺言書の内容と実際の状況が合わなくなります。


また、遺言者本人の婚姻・離婚、子の出生・認知・養子縁組、財産を渡す予定だった人の死亡などによって家族関係が変わった場合や、未成年者や認知症の相続人がいる場合には、遺言内容や遺言執行者の指定を見直す必要が生じます。


2024年4月1日から相続登記が義務化されましたが、遺言書がないこと自体が過料の対象になるわけではありません。相続によって不動産を取得したことを知った日から3年以内に、正当な理由なく相続登記を行わなかった場合には、10万円以下の過料の対象となる可能性があります。


また、遺産分割によって不動産を取得した場合には、遺産分割が成立した日から3年以内に、その内容に沿った相続登記を行う必要があります。


不動産を含む相続手続きを円滑に進めるためにも、誰にどの財産を承継させるのかを遺言書で整理し、現在の財産内容と一致しているかを確認しておくことが重要です。


さらに、ネット銀行、ネット証券、暗号資産などのデジタル遺産を保有している場合には、家族がその存在を把握できるように、利用している金融機関やサービスを整理しておく必要があります。


なお、2026年6月には遺言制度を見直す改正法が公布されました。ただし、2026年8月現在、押印の任意化や新しい保管証書遺言の制度はまだ施行されていません。現時点で自筆証書遺言を作成する場合は、現在の方式に従う必要があります。


遺言書の見直しでは、形式だけでなく、財産、相続人、遺言執行者、保管方法まで含めて確認します。


【STEP 1】遺言書を作成する前の準備チェック(10項目)

遺言書を作成する前に、相続人と財産の内容を確認します。財産の記載漏れや相手の特定間違いを防ぐため、現在の状況を資料に基づいて整理することが重要です。


遺言書作成前に推定相続人と財産の内容を確認するイメージ

このステップのチェック数:10項目
 


1.□ 戸籍を確認し、推定相続人を把握したか

配偶者や子だけでなく、前婚の子、認知した子、養子も相続人になります。子がいない場合には、父母や祖父母などの直系尊属を確認し、直系尊属もいない場合には兄弟姉妹まで確認します。


2.□ 現在所有している財産を一覧にしたか

預貯金、不動産、有価証券、生命保険契約、車、貴金属、貸付金などを一覧にします。生命保険は、契約者、被保険者、受取人、保険金額を確認します。


3.□ ネット銀行やネット証券などのデジタル遺産を整理したか

利用している金融機関やサービス名など、家族が財産の存在を把握できる情報を整理します。パスワードや暗証番号は遺言書本文に直接記載せず、別の方法で安全に管理します。

デジタル遺産の整理方法については、「デジタル遺産とは?口座の探し方と相続手続き」でも解説しています。


4.□ 不動産の名義と内容を登記事項証明書で確認したか

所在地、地番、家屋番号、共有持分などを確認します。固定資産税の通知書だけでは、私道の持分や共有地などを確認できないことがあります。


5.□ 預貯金や有価証券の内容を確認したか

銀行名、支店名、口座の種類、証券会社名などを整理します。口座番号を遺言書本文に記載するかは、遺言内容に応じて判断します。


6.□ 借金や保証債務などの負債を確認したか

住宅ローン、カードローン、事業上の借入れ、未払い金、保証債務なども確認します。遺言書によって負債の承継を自由に変更できるわけではありません。


7.□ 財産を渡す相手を正確に特定できるか

相続人以外の人へ財産を遺贈する場合には、氏名、住所、生年月日など、本人を特定するために必要な情報を確認します。


8.□ 自筆証書遺言と公正証書遺言のどちらにするか検討したか

財産の内容、家族関係、作成費用、保管方法などを踏まえて選びます。

自筆証書遺言と公正証書遺言の違いについては、「遺言書の選び方と種類・違いを比較」をご覧ください。


9.□ 葬儀、納骨、遺品整理などの死後事務について確認したか

葬儀や納骨などは、遺言書に希望を書くだけでは実行されるとは限りません。一人暮らしの方や頼れる親族がいない方は、死後事務委任契約など別の準備が必要か確認します。


10.□ 公正証書遺言に必要な書類と取得時期を確認したか

戸籍謄本、住民票、印鑑登録証明書、固定資産評価証明書、登記事項証明書など、必要書類は遺言内容によって異なります。事前に公証役場へ確認します。


 

【注意したい例】把握していなかった負債が見つかった場合
自宅や預貯金だけを確認して遺言書を作成しても、相続開始後に借入金や保証債務が見つかることがあります。遺言書で財産の分け方を指定しても、相続人が負債を承継する可能性は残ります。そのため、プラスの財産だけでなく、借金や保証債務なども確認しておくことが重要です。


【STEP 2】形式・法的有効性のチェック(12項目)

自筆証書遺言には、法律で定められた方式があります。内容が本人の希望どおりであっても、作成方法に不備があると無効になるおそれがあるため、形式を一つずつ確認します。


自筆証書遺言と公正証書遺言の形式を確認するイメージ

このステップのチェック数:12項目
 


11.□ 自筆証書遺言に、作成した年月日を正確に記載したか

「令和8年1月吉日」のように日付を特定できない記載は避け、「令和8年1月15日」のように年月日を記載します。


12.□ 自筆証書遺言の本文、日付、氏名を本人が自書し、押印したか

2026年8月現在、自筆証書遺言は、財産目録を除く全文、日付、氏名を本人が自書し、押印する必要があります。押印は実印に限られません。

自筆証書遺言の形式や財産目録の作り方については、「【葛飾区】自筆証書遺言の書き方」をご覧ください。


13.□ パソコンなどで作成した財産目録の各ページに署名・押印したか

財産目録はパソコンで作成したり、登記事項証明書や通帳の写しを利用したりできます。ただし、自書によらない財産目録のすべてのページに署名・押印が必要です。


14.□ 訂正や追加を、法律で定められた方法で行ったか

変更箇所を示し、変更した旨を付記して署名し、変更箇所に押印します。修正方法に不安がある場合は、書き直す方が安全です。


15.□ 財産を渡す相手と対象財産を特定できる表現になっているか

同姓同名の人がいる場合や、不動産・預貯金を個別に指定する場合には、誰にどの財産を渡すのかが分かるように記載します。


16.□ 公正証書遺言の手続き、必要書類、費用を確認したか

公正証書遺言は公証役場で作成します。事前に遺言内容や必要書類を公証人と確認します。

公正証書遺言の作成手順や必要書類については、「【葛飾区】公正証書遺言の作成ガイド」で解説しています。


17.□ 公正証書遺言の証人2名に欠格事由がないか確認したか

未成年者、推定相続人、受遺者、その配偶者や直系血族などは、公正証書遺言の証人になれません。


18.□ 公正証書遺言の内容を事前に本人が確認したか

公証人に任せきりにせず、財産の記載、相続人や受遺者の氏名、予備的な指定などが希望どおりになっているか確認します。


19.□ 自筆証書遺言を法務局で保管するか検討したか

法務局の自筆証書遺言書保管制度を利用すると、紛失や改ざんを防ぐことができ、相続開始後の家庭裁判所による検認も不要になります。


20.□ 法務局保管制度を利用する場合、所定の様式と予約方法を確認したか

法務局で保管できる遺言書には、用紙の大きさや余白などの様式があります。保管申請には予約が必要です。


21.□ 遺言内容を理解し、自分の意思に基づいて作成しているか

遺言書を作成する時点で、誰にどの財産を渡すのか、その結果がどうなるのかを理解できる遺言能力が必要です。


22.□ 判断能力について争いが生じるおそれがある場合、作成時の資料を残したか

判断能力に不安がある場合には、医師の診断書、面談記録、作成に至った経緯を示す資料などを準備する方法があります。


 

【注意したい例】作成日を「吉日」と記載した場合
自筆証書遺言に「令和8年1月吉日」と記載すると、作成日を特定できず、遺言が無効になるおそれがあります。作成日は、「令和8年1月15日」のように年月日を正確に記載します。


【STEP 3】相続後の問題を防ぐ遺言内容のチェック(15項目)

形式が整っていても、遺言内容が曖昧であったり、遺留分や予備的な指定への配慮がなかったりすると、相続開始後に問題が生じます。


遺留分や家族関係を踏まえて遺言内容を確認するイメージ

このステップのチェック数:15項目
 


23.□ 遺留分を侵害する内容になっていないか、影響を確認したか

遺留分を侵害する遺言が直ちに無効になるわけではありませんが、相続開始後に遺留分侵害額請求を受ける可能性があります。

遺留分の範囲や遺留分侵害額請求については、「遺留分とは?侵害額請求権の基礎と改正民法」をご覧ください。


24.□ 財産を渡す予定の人が先に亡くなった場合の指定をしたか

「長男が遺言者より先に死亡している場合は、その財産を孫に相続させる」など、次の帰属先を定める予備的遺言を検討します。


25.□ 個別に指定していない財産の帰属先を定めたか

遺言書作成後に取得した財産や記載から漏れた財産についても、誰に承継させるのかを定めておくと、遺産分割協議が必要になる範囲を減らせます。


26.□ お子さんがいない夫婦の相続関係を確認したか

子がいない場合には、配偶者と父母などの直系尊属が相続人になります。直系尊属もいない場合には、配偶者と兄弟姉妹が相続人になります。

お子さんがいない夫婦の相続関係や遺言書の必要性については、「お子さんがいない夫婦の遺言書作成ガイド」でも解説しています。


27.□ 法定相続分と異なる配分にする場合、理由を説明するか検討したか

配分の理由や家族への感謝は、法的効力のある本文とは分けて、付言事項に記載できます。


28.□ 遺言本文と付言事項を分けて記載したか

財産の帰属や遺言執行者の指定は本文に記載し、家族への感謝や希望は付言事項に記載します。

遺言本文と付言事項の違いについては、「遺言書に書けること・書けないこととは?」をご覧ください。


29.□ お墓や仏壇などがある場合、祭祀承継者を指定する必要があるか検討したか

祭祀財産は、通常の相続財産とは異なる扱いになります。お墓、仏壇、位牌などを承継する人を決めておく方法があります。


30.□ ペットの世話を頼む場合、引受人と具体的な内容を決めたか

ペットに直接財産を相続させることはできません。世話を頼む人への負担付遺贈、死因贈与契約、信託などを検討します。

ペットの世話を頼む方法や財産を残す仕組みについては、「ペットのために財産を残す方法」でも解説しています。


31.□ 内縁の配偶者など、法定相続人ではない人への遺贈を検討したか

内縁の配偶者は法定相続人ではないため、財産を残すには遺言書による遺贈などの準備が必要です。


32.□ 不動産が安易な共有状態にならない分け方を検討したか

不動産を複数人の共有にすると、売却や管理について共有者間の合意が必要になります。取得する人と他の相続人への財産配分を整理します。


33.□ 寄付を希望する場合、寄付先が遺贈を受け入れるか確認したか

団体によっては、不動産、換金しにくい財産、条件付きの遺贈を受け入れていません。遺言書作成前に受入条件を確認します。

遺贈寄付の方法や寄付先を選ぶ際の注意点については、「遺言書で寄付(遺贈)するには?」をご覧ください。


34.□ 相続人への生前贈与がある場合、その影響を確認したか

生前贈与の内容によっては、特別受益や遺留分の計算に影響します。持戻し免除の意思表示をするかについても、個別に検討します。


35.□ 貸付金や未払い家賃などの権利についても確認したか

第三者に対する貸付金、未払い家賃、事業上の売掛金なども相続財産に含まれます。


36.□ 以前に作成した遺言書との関係を整理したか

新しい遺言書は、以前の遺言書と抵触する部分について、以前の遺言を撤回したものと扱われます。古い遺言書の内容を確認し、必要な範囲を明確に撤回します。


37.□ 相続税や登記費用などを支払える財産を残しているか

不動産を取得する相続人に現金がほとんど残らない配分では、相続税や登記費用の支払いが難しくなることがあります。


 

【注意したい例】財産を渡す予定だった人が先に亡くなった場合
財産を渡す予定だった配偶者や子が遺言者より先に亡くなると、その人に財産を渡す部分は、原則として効力を生じません。その財産について遺産分割協議が必要になることを防ぐため、「その人が先に亡くなっていた場合は誰に渡すか」まで定めておく方法があります。


【STEP 4】遺言の実行・保管・見直しチェック(13項目)

遺言書は、相続開始後に発見され、内容に沿った手続きが行われて初めて役割を果たします。遺言執行者、保管場所、見直し方法まで準備します。


遺言執行者の指定と遺言書の保管方法を確認するイメージ

このステップのチェック数:13項目
 


38.□ 遺言執行者を指定する必要があるか検討したか

相続人以外への遺贈や認知などがある場合には、遺言執行者の指定が特に重要です。

遺言執行者の権限、義務、報酬については、「遺言執行者とは?権限・義務・報酬相場」で解説しています。


39.□ 遺言執行者の役割と必要な手続きを整理したか

預貯金の解約、不動産の名義変更、受遺者への財産引渡しなど、遺言内容に応じて必要な手続きを確認します。


40.□ 法務局保管制度を利用する場合、指定者通知を希望するか確認したか

指定者通知を希望すると、法務局が遺言者の死亡を確認した後、あらかじめ指定した人へ遺言書が保管されている旨が通知されます。


41.□ 遺言書が相続開始後に発見される保管方法になっているか

自宅で保管する場合は、紛失、破棄、改ざん、未発見のリスクを考慮します。


42.□ 遺言書の存在や保管場所を把握する人を決めたか

遺言内容まで生前に伝える必要はありませんが、相続開始後に遺言書を確認できる状態にしておきます。


43.□ 自筆証書遺言の原本とコピーを区別して管理しているか

自筆証書遺言は、通常、原本がなければ遺言書に基づく相続手続きを進めることができません。原本の保管場所を明確にし、コピーと区別して管理します。


44.□ 指定した遺言執行者が職務を行えない場合の対応を検討したか

遺言執行者が先に亡くなった場合や就任を辞退した場合に備え、別の遺言執行者を指定する方法があります。遺言執行者がいない場合には、家庭裁判所へ選任を申し立てることもできます。


45.□ 遺言執行者の報酬と実費の負担方法を確認したか

遺言で報酬額を定める方法があります。定めがない場合には、遺言執行者が家庭裁判所に報酬付与を申し立てることもできます。


46.□ 葬儀、納骨、遺品整理などについて、別の準備が必要か確認したか

死後事務は、遺言執行者の当然の職務ではありません。必要に応じて死後事務委任契約などを検討します。


47.□ 作成後の法改正や制度変更を確認したか

2026年6月に遺言制度の改正法が公布されましたが、2026年8月現在、押印の任意化や新しい保管証書遺言はまだ施行されていません。実際に作成する時点のルールを確認します。


48.□ 家族関係や財産が変わったときに遺言書を見直したか

相続人の死亡、不動産の売却、預貯金口座の変更などがあった場合は、遺言内容との不一致がないか確認します。


49.□ 相続開始後に遺言執行者へ連絡できるようにしたか

遺言執行者の氏名や連絡先を、相続開始後に確認できる方法で整理します。


50.□ 遺言内容を理解して判断できるうちに作成を終えたか

遺言書は、遺言内容とその結果を理解できる状態で作成する必要があります。認知機能の低下が進む前に準備します。

遺言書を作成する時期や見直しの目安については、「遺言書はいつ作るべき?」をご覧ください。


 

【注意したい例】遺言執行者を指定していなかった場合
遺言執行者が必要な内容であるにもかかわらず指定されていない場合、相続開始後に家庭裁判所へ遺言執行者の選任を申し立てる必要が生じることがあります。また、遺言執行者がいなくても手続きできる場合がありますが、相続人と受遺者が別である場合などは、財産の引渡しや金融機関への手続きが複雑になりやすくなります。


遺言内容に応じて、親族または専門家を遺言執行者に指定する必要があるか検討します。


遺言書作成についてよくある質問

Q1. 財産が少なくても遺言書を作成した方がよいですか?

財産額だけで一律に判断することはできません。


主な財産が自宅不動産で、複数の相続人がいる場合には、財産額が大きくなくても分け方が問題になりやすくなります。また、お子さんがいない夫婦、内縁の配偶者へ財産を残したい方、相続人以外へ遺贈したい方なども、遺言書を検討する必要性が高いケースです。

Q2. 遺言書は何回でも書き直せますか?

遺言書は、遺言能力がある間は何度でも書き直せます。後に作成した遺言書が、以前の遺言書と抵触する場合には、その抵触する部分について以前の遺言を撤回したものと扱われます。新しい遺言書が、以前の遺言書のすべてを自動的に無効にするわけではありません。


以前の遺言書を全面的に撤回する場合には、その意思が分かるように新しい遺言書へ明記します。

Q3. 夫婦で1通の遺言書にまとめてもよいですか?

夫婦であっても、2人以上が同じ書面で遺言をする共同遺言は、民法第975条で禁止されています。夫婦で同じような内容の遺言書を作成する場合でも、それぞれが一人一通ずつ、独立した遺言書を作成します。

Q4. 認知症の診断を受けた後でも遺言書を作成できますか?

認知症と診断されたことだけで、直ちに遺言書を作成できなくなるわけではありません。重要なのは、遺言書を作成する時点で、誰にどの財産を渡すのか、その内容と結果を理解できる遺言能力があるかです。


認知症の程度や遺言内容によっては、後から有効性を争われる可能性があります。作成時の判断能力に不安がある場合には、医師の診断書などの資料を準備し、公正証書遺言で作成することを検討します。ただし、公正証書遺言であっても、作成時に遺言能力がなければ有効になるわけではありません。

Q5. 遺言書は自宅で保管してもよいですか?

自筆証書遺言は、自宅で保管する方法と法務局の保管制度を利用する方法があります。公正証書遺言は、作成後の原本が公証役場で保管されます。それぞれの遺言方式と保管方法の違いを踏まえて選びます。

Q6. 2026年の法改正で、遺言書をパソコンで作成できるようになりましたか?

2026年6月に、押印の任意化や、パソコンなどで作成した内容を法務局に保管する新しい方式を含む改正法が公布されました。ただし、2026年8月現在、これらの改正はまだ施行されていません。


現時点で自筆証書遺言を作成する場合には、財産目録を除く全文、日付、氏名を本人が自書し、押印する必要があります。制度の利用時には、その時点の施行状況を確認してください。


まとめ:遺言書の作成から保管まで確認する

葛飾区で遺言書の作成内容を行政書士へ相談するイメージ
遺言書を作成する際には、相続人と財産を確認したうえで、法律で定められた方式に従い、誰にどの財産を承継させるのかを明確にします。


また、遺留分、予備的遺言、記載から漏れた財産、遺言執行者、保管方法まで考えておくことで、相続開始後の手続きを進めやすくなります。


遺言書を作成した後も、家族関係や財産の内容が変わった場合には、現在の状況に合っているかを見直してください。


家族が作成した自筆証書遺言が見つかった場合、法務局で保管されている遺言書を除き、家庭裁判所の検認が必要になるのが原則です。封印のある遺言書は、家庭裁判所外で開封しないようにしてください。


自筆証書遺言を発見した後の対応や家庭裁判所の検認については、「遺言書が発見されたら?検認の流れと注意点」をご覧ください。


葛飾区や近隣地域で遺言書作成をお考えの方は、大塚法務行政書士事務所へご相談ください。相続人や財産の確認、公正証書遺言の原案作成、公証役場との事前調整、必要書類の収集などをサポートしています。


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大塚法務行政書士事務所 代表行政書士 大塚 博幸
 

行政書士 大塚博幸(遺言・相続・お墓の専門家)
・東京都葛飾区金町出身。平成21年の開業以来、15年以上にわたり地域に密着して遺言・相続・墓じまいのサポートを行う。行政書士のほか、一級土木施工管理技士の資格を有し、建設コンサルタントとしての実務経験もある。

 
主なメディア実績

『週刊新潮』『女性自身』『産経新聞』など、お墓の専門家として取材協力多数。 著書に『行政書士が教える墓じまい・改葬の進め方』(税務経理協会)がある。


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